ミネラルとは? 不足するとどうなるの?

 2020/09/18

五大栄養素のひとつである「ミネラル」。血液に必要な鉄、骨や歯をつくるカルシウムなどを思い浮かべる方も多いと思います。最近では、不足しがちなミネラルを補うサプリメントなどが多く発売されていますが、私たちの体に必要なミネラルにはどのようなものがあるのでしょうか。また、ミネラルが不足すると、体にどのような影響があるのでしょうか。

ミネラルとは? 不足するとどうなるの?

ミネラルは生命活動を維持する縁の下の力持ち

ミネラルとは、生体を構成する酸素、炭素、水素、窒素以外のものをいい、無機質とも呼びます。ミネラルは、体内でつくることができないため、食べ物などから摂取する必要があります(必須ミネラルといいます)。必須ミネラルは16種類あり、今後の研究によって必要不可欠であることがわかれば、その種類はさらに増える可能性があるとのこと。身近なミネラルですが、まだまだ未知の領域があるんですね。

【必須ミネラル】
ナトリウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素、カリウム、カルシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ヨウ素

ミネラルは、血液の赤血球や骨などのように、体を構成するだけでなく、体の機能を維持したり調節したりするのにも重要な役割を担っています。たとえば、カリウムは血圧の上昇を抑えたり、亜鉛は味覚や嗅覚を正常にしたりするはたらきがあります。体内に占めるミネラルの割合は、約5%と決して多くはありませんが、生命活動を維持するうえでとても大事な栄養素ということですね。

ミネラル含む食品

摂り過ぎや不足に注意したいミネラルは?

体に必要だからといって、摂り過ぎても、もちろん不足しても体の機能に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。私たちがとくに注意したいミネラルには、どのようなものがあるのでしょうか。

<摂り過ぎに注意したいミネラル>

【ナトリウム】
通常の食生活で不足することはなく、むしろ、摂り過ぎに注意しなければいけないミネラルです。
ナトリウムを摂り過ぎると、高血圧や動脈硬化、胃がんなどのリスクが高まります。 『日本人の食事摂取基準(2020年版)』 によると、食塩相当量としてのナトリウムの1日あたりの目標量は、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満と設定されています。

【リン】
骨や歯を構成する重要なミネラル。
通常の食生活で不足することはありませんが、多くの食べ物に含まれているほか、食品添加物として使用されることも多いので、摂り過ぎに注意が必要です。リンを摂り過ぎると、骨の代謝障害や、副甲状腺機能亢進症などのリスクが高まります。リンの1日あたりの摂取量は、成人男性で1000~3000mg、成人女性で800~3000mgの間にとどめるのがよいとされています。

<不足しがちなミネラル>

【カルシウム】
リンと同じく、骨や歯を構成する重要なミネラル。
カルシウムが不足すると、骨密度が低下したり、骨粗鬆症のリスクが高くなったりします。カルシウムの1日あたりの推奨量は、成人男性で700~800mg、成人女性で650mgとされています。
また、カルシウムの吸収にはビタミンDが重要な役割を果たしているので、ビタミンDも摂るようにしましょう。

【鉄】
血液の赤血球を構成するミネラル。
鉄が不足すると、貧血を起こし、頭痛や食欲不振などの症状をもよおすこともあります。 鉄の1日あたりの推奨量は、性別や月経の有無によって大きく異なり、成人男性で7~7.5mg、成人女性では、月経のある方で10.5~11mg、月経のない方で6~6.5mgとされています。
通常の食生活で摂り過ぎることはほとんどありませんが、過剰に摂取すると慢性疾患の発症を促すことがあるという研究結果が報告されています。

ミネラルを効率的に摂るには?

まずはふだんの食事から摂ることを心がけながら、必要に応じてサプリメントを摂るようにしましょう。「食事バランスガイド」のようなバランスのとれた食事をしていれば、ミネラルを十分に摂取することが可能です。 ただ、毎食栄養バランスを意識するのはなかなか難しいもの。そういうときには、キヌアやアサイー、スピルリナのように、ミネラルをはじめとしてさまざまな栄養素を豊富に含んだスーパーフードを取り入れるのがおすすめです。ご自身の食生活を踏まえて、食事にプラスしてみてください。

スピルリナ